まだ桜も咲いていない軽井沢ですが、徐々に暖かくなってきてまもなく春到来です。

さて、当館の第２展示館では、企画展「絵本に暮らす動物たち」開催中です。「絵本に暮らす動物たち」と言っても、ただ動物が出てくる絵本ではなく、絵本という想像の世界に存在する動物たちです。彼らは人間同様、言葉を話したり、服を着ていたり…いわば擬人化された姿で現れ出てきます。

本展示の楽しみ方のひとつが「動物探し」です。館内入って最初のお部屋では、クイズ形式の動物探しが楽しめます。

なかなか難易度の高い（？）クイズもありますので、ぜひ挑戦してみてください。

レズリー・ブルック画「カラスのジョニーのパーティー」©1907 L.Leslie Brooke

また、本展の案内チラシのデザインでもあります、レズリー・ブルック「カラスのジョニーのパーティ」でも動物探しが楽しめます。「And the Cock,Had a very nasty knock（そしてオンドリはとてもひどい仕打ちを受けた）」という、オンドリが主役のこのシーン。左上をよく見ると…

カラスのジョニーがいますね！その隣には包帯を持ったヤギもいます。さらによーく見ると、彼らの足元にはヘビもいるんです。実はこちら、作中でけがをしたオンドリとヘビを、お医者さんであるヤギが手当てをしにきているというシーンなのです。

このように、のびのびと過ごす動物たちの様子を、原画の隅々まで眺めることができます。レズリー・ブルックの本はほとんど翻訳されていませんが、英単語による言葉遊びのリズム感が楽しめる１冊です。原画で気になったシーンは、館内に見本も置いてありますので、ぜひお手にとってご覧ください。

絵本の世界で、動物たちとのふれあいをお楽しみください！

学芸員　中須賀