2024年秋冬展

秋と冬の絵本めぐり

2024/10/18(金)〜2025/01/13(月)

M・ブーテ・ド・モンヴェル画『わが子どもたち Nos Enfants』より「カトリーヌの日」(1887年)

紅葉が彩る秋、雪が白く染める冬
絵本が描く季節を楽しむ

 絵本には、季節をテーマにした作品が数多くあります。そうした絵本の中から、本展では「秋」と「冬」の絵本に注目します。
 秋の絵本に描かれる主な風景は、「紅葉」と「実り」です。例えば、バーナデット・ワッツ『リサのちいさなともだち』は、文中に秋と明示されずとも、描かれた赤や黄色に色づく木々、きのこや木の実といった自然の作物を通して、秋の美しさを伝えてくれます。
 また、秋は「中秋の名月」の呼び名のある通り、月がより美しく見える季節といわれます。これにちなみ、リトアニア出身で、ポーランドを代表する絵本作家スタシス・エイドリゲビチュスの『クレセント・ムーン』をはじめ、月をテーマにした絵本原画を展示します。

 冬を描いた絵本は数多く、その中でも代表的なテーマとなるのが「クリスマス」です。本展では、クリスマス絵本を多数手がけた画家の一人トミー・デ・パオラの『クリスマス・キャロル』をはじめ、多数のクリスマス絵本の原画をご紹介します。また、サンタクロースを題材にし続けた画家・小出真己による絵本作品 『サンタに恋して』(世界文化社、2007年)、『サンタ・サンタ・サンタ』(小学館、1998年)、『いつもサンタが』(リトル・モア、2003年) の原画を特集展示いたします。
 冬の主要な題材にはもう一つ、「雪」があります。ゲルダ・マリー・シャイドル作『ゆきだるまのさがしもの』(ヨゼフ・ヴィルコン 画)では、主人公の、体が雪であるゆえの悩みや喜び、生命が表現されています。
 加えて「雪解け」もまた、冬ならではの情景ではないでしょうか。M・ブーテ・ド・モンヴェルがイラストを手がけたアナトール・フランスの短編集『わが子どもたち』収録、「カトリーヌの日」の中では、少女カトリーヌが人形を通して、雪が降る春先の情景を伝える場面が描かれています。冬の長い軽井沢で、絵本とともに春へ想いを馳せていただけたら幸いです。

小出真己(コイデマサキ、1948年-2011年)
滋賀県出身。大学卒業後、グラフィックデザインと絵画を学び、グラフィックアーティスト兼画家として活躍。 ユニセフのグリーティングカードや郵政省の記念切手・慶事切手・かもめーるの絵はがきの原画などを制作。2006年には伊勢丹新宿本館アートギャラリー、2009年にはうめだ本展美術画廊、 このほか阪急百貨店大阪や有楽町阪急ギャラリーにて、個展を開催。

※本展には、一部撮影可能な作品がございます。
 
撮影禁止の作品の撮影、SNS等への画像の投稿はご遠慮ください。

【展示作品リスト】
公開までしばらくお待ちください

  • 会期

    20241018日(金)20250113日(月)

  • 開館時間
    【10月】9:30~17:00
    【11月~1月】10:00~16:00
    ※最終入館は閉館の30分前
  • 休館日
    【10月・11月】火曜日
    【12月・1月】火~金曜日 ※12/24(火)~12/25(水)、12/31(火)、1/2(木)~1/3(金)は開館
    ※1/14(火)~3/7(金)までは冬期休館
  • 入場料金

    【軽井沢絵本の森美術館/ピクチャレスク・ガーデン単館の場合】

    大人 1,000円 中高生 700円 小学生 500円 

    【エルツおもちゃ博物館・軽井沢との2館共通セット券の場合】

    大人 1,500円 中高生 1,000円 小学生 700円 

※小学生未満無料

※小学生以下のご入館には保護者の同伴が必要です

※障がい者割引あり