軽井沢絵本の森美術館 木葉井悦子のアトリエ~春の展示~

2021.03.10

 軽井沢絵本の森美術館第1展示館の「木葉井悦子のアトリエ」の展示替えを行いました!今回展示している作品は、『やまのかぜ』と『おおきいそら』です。
 まずは、『やまのかぜ』をご紹介します。

▲『やまのかぜ』 木葉井悦子 画/1993年 架空社 刊 

 「やまのかぜ」が吹くと、生きものたちがさそいあって山を登ります。山の頂上には、大きな桜の木が!生きものたちは桜の木のまわりで、春を祝って踊りだします。

 『やまのかぜ』は、主に「グワッシュ」という画材を使って描かれています。春を迎える生きものたちの喜びや、自然の雄大さが絵から溢れてきているように感じられます。

山頂にある桜の木のまわりで、生きものたちがそれぞれ踊りを披露する場面が、上の写真の大きい絵に描かれています!どんな生きものが、どんな踊りを踊っているのでしょうか?生きものたちを探してみるクイズもありますので、ぜひ探してみてください!

 次に、『おおきいそら』をご紹介します。

▲『おおきいそら』 木葉井悦子 画/1990年 ほるぷ出版 刊

 『おおきいそら』では、1人の女の子と1匹の犬の日常が描かれます。過ぎてゆく何気ない日々。その大切さが伝わってくる作品です。
 『おおきいそら』は、『やまのかぜ』と同じく「グワッシュ」を使って描かれていますが、どこか柔らかく、やさしい印象を受けます。

 『おおきいそら』は、ほとんどのページが「そらに くもが ながれて」という言葉からはじまります。「そらに くもが ながれて」、こいがはねたり、洗濯物が乾いたり、コオロギが死んだり、カラスがお供え物を食べたり……。何気ない日常を、女の子と犬が過ごしています。

 木葉井の作品では、たびたび犬が登場します。木葉井は、「クロ」という犬を飼っていて、大変可愛がっていました。木葉井の作品に登場する犬は、この「クロ」とみられています。
女の子は、幼い頃の木葉井でしょうか。1日1日の大切さとともに、木葉井のクロへの愛情も感じ取っていただければと思います。

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学芸員 畑中