紅葉が彩る秋、雪が白く染める冬
絵本が描く季節を楽しむ
絵本には、季節をテーマにした作品が数多くあります。そうした絵本の中から、本展では「秋」と「冬」の絵本に注目します。
秋の絵本に描かれる主な風景は、「紅葉」と「実り」です。例えば、バーナデット・ワッツ『リサのちいさなともだち』は、文中に秋と明示されずとも、描かれた赤や黄色に色づく木々、きのこや木の実といった自然の作物を通して、秋の美しさを伝えてくれます。
また、秋は「中秋の名月」の呼び名のある通り、月がより美しく見える季節といわれます。これにちなみ、リトアニア出身で、ポーランドを代表する絵本作家スタシス・エイドリゲビチュスの『クレセント・ムーン』をはじめ、月をテーマにした絵本原画を展示します。
冬を描いた絵本は数多く、その中でも代表的なテーマとなるのが「クリスマス」です。本展では、クリスマス絵本を多数手がけた画家の一人トミー・デ・パオラの『クリスマス・キャロル』をはじめ、多数のクリスマス絵本の原画をご紹介します。また、サンタクロースを題材にし続けた画家・小出真己による絵本作品 『サンタに恋して』(世界文化社、2007年)、『サンタ・サンタ・サンタ』(小学館、1998年)、『いつもサンタが』(リトル・モア、2003年) の原画を特集展示いたします。
冬の主要な題材にはもう一つ、「雪」があります。ゲルダ・マリー・シャイドル作『ゆきだるまのさがしもの』(ヨゼフ・ヴィルコン 画)では、主人公の、体が雪であるゆえの悩みや喜び、生命が表現されています。
加えて「雪解け」もまた、冬ならではの情景ではないでしょうか。M・ブーテ・ド・モンヴェルがイラストを手がけたアナトール・フランスの短編集『わが子どもたち』収録、「カトリーヌの日」の中では、少女カトリーヌが人形を通して、雪が降る春先の情景を伝える場面が描かれています。冬の長い軽井沢で、絵本とともに春へ想いを馳せていただけたら幸いです。
小出真己(コイデマサキ、1948年-2011年)
滋賀県出身。大学卒業後、グラフィックデザインと絵画を学び、グラフィックアーティスト兼画家として活躍。 ユニセフのグリーティングカードや郵政省の記念切手・慶事切手・かもめーるの絵はがきの原画などを制作。2006年には伊勢丹新宿本館アートギャラリー、2009年にはうめだ本展美術画廊、 このほか阪急百貨店大阪や有楽町阪急ギャラリーにて、個展を開催。
※本展には、一部撮影可能な作品がございます。
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【展示作品リスト】
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- 会期
2024年10月18日(金)〜2025年01月13日(月)
- 開館時間【10月】9:30~17:00
【11月~1月】10:00~16:00
※最終入館は閉館の30分前 - 休館日【10月・11月】火曜日
【12月・1月】火~金曜日 ※12/24(火)~12/25(水)、12/31(火)、1/2(木)~1/3(金)は開館
※1/14(火)~3/7(金)までは冬期休館 - 入場料金
【軽井沢絵本の森美術館/ピクチャレスク・ガーデン単館の場合】
大人 1,000円 中高生 700円 小学生 500円【エルツおもちゃ博物館・軽井沢との2館共通セット券の場合】
大人 1,500円 中高生 1,000円 小学生 700円