KaruizawaErzToyMuseum

EXHIBITION

展示案内

2024 秋冬展

クリスマスのおくりもの

サンタの人形/Björn Köhler、観覧車/ZEIDLER

クリスマスのおくりものをみつけよう!

 エルツおもちゃ博物館では、ヨーロッパや北欧のおもちゃを収集・展示しています。特に、ドイツ・エルツ地方のおもちゃの町として世界的に有名な、ザイフェンの木工おもちゃは、当館の展示の中心です。

 ザイフェンは、かつて鉱業で栄え、後に木工おもちゃ作りの町となりました。1699年、ヨハン・フリードリヒ・ヒーマン(Johann Friedrich Hiemann)が、商業の中心地ライプツィヒの見本市に、初めてザイフェンの木工おもちゃを運びました。この出品をきっかけに、1750年には「ザイフェン製(Seiffener ware)という用語が、貿易の町ニュールンベルグでも定着しました。そして、1809年、4人の職人がドイツ最古のクリスマスマーケットの1つとして知られる、ドレスデンの「シュトリーツェルマルクト」の木工おもちゃを出店するなど市場を拡大し、ザイフェンをはじめ、エルツ地方は木工おもちゃの名産地となったのです。

 現在ザイフェンには約150の工房があり、家族間で継がれ続ける工房もあれば、職人(マイスター)が新しく始めた工房もあります。1892年創業の老舗クヌース・ノイバー(Knuth Neuber)では、プロペラとともにトナカイとサンタクロースが回るクリスマス・ピラミッドを作っています。まるでサンタを乗せたトナカイが、空を飛んでいるかのように見えるユニークなおもちゃです。そして1989年創業のケラー(Köhler)は、かわいらしさもありながら、スタイリッシュで洗練されたデザインのサンタクロースを作っています。本展では、このようなサンタクロースのおもちゃをはじめ、クリスマスのおくりものにぴったりな、ドイツ・エルツ地方のおもちゃをご紹介します。

 この冬は、エルツおもちゃ博物館で、「クリスマスのおくりもの」を探してみていただけたら幸いです。

【イベント情報】(2024.10.27更新)
軽井沢キャロルの皆さまによるキャロリング
日時: 2024年12月21日(土) 14時~(15分程度)
軽井沢キャロルの皆さまが、展示館内でキャロリングをされます

・クリスマスイベント
日時: 2024年12月24日(火)、25日(水) 各日11時~(30分程度)
クリスマスならではの、エルツ地方のおもちゃの実演を行います

・新年くるみ割り
日時: 2025年1月2日(木)、3日(金) 各日14時~(30分程度)
新年を祝して、くるみ割り人形でくるみを割ってみませんか?
くるみ割り人形をつかっての実演と、くるみ割り体験を行います!

注意事項
・各イベントは、すべてご予約不要です ※入館料が必要になります
・開始時間になりましたら、展示館内にお集まりください。途中参加/途中抜け可

  • 会期

    20241011日(金)20250113日(月)

  • 開館時間
    【10月】9:30~17:00 
    【11月~1月】10:00~16:00
    ※いずれも、最終入館は閉館の30分前
  • 休館日
    【10月・11月】火曜日
    【12月・1月】火~金曜日 ※12/24(火)~12/25(水)、12/31(火)、1/2(木)~1/3(金)は開館
    ※1/14(火)~3/7(金)までは冬期休館
  • 入場料金

    【エルツおもちゃ博物館・軽井沢単館の場合】

    大人 800円 中高生 550円 小学生 400円 

    【軽井沢絵本の森美術館/ピクチャレスク・ガーデンとの2館共通セット券の場合】

    大人 1,500円 中高生 1,000円 小学生 700円 

※小学生未満無料

※小学生以下のご入館には保護者の同伴が必要です

※障がい者割引あり

2025 春夏展

想いをつたえるミニチュア展 ~エルツ地方のおもちゃ工房をたどって~

温室 Reutter Porzellan/花屋のミニチュア、イースターラビット Leichsenring

※イメージ画像は変更となる場合がございます

工房の想いがこめられた
エルツの小さなおもちゃたち

 ドイツ・エルツ地方は、木のおもちゃ作りで世界的に有名な地域です。「おもちゃの町」として名高いザイフェンをはじめ、オルベルハウやドイチョイドルフなど、木のおもちゃ作りを営む地域が多くあります。
 エルツ地方は、かつては鉱業で栄えた地域でした。しかし、17世紀になって鉱業が衰退すると、それまで副業的に行っていた木工品作りを本格的に行うようになります。現在、エルツ地方・ザイフェンには、約150のおもちゃ工房が存在し、個性豊かな木のおもちゃを生産しています。

 エルツ地方のおもちゃ工房では、「くるみ割り人形」や「パイプ人形」といった伝統的なおもちゃの他に、多彩なミニチュアも制作されています。例えば、ライヒセンリンク工房では、春にぴったりな「花」のミニチュアが制作されています。ライヒセンリンク工房は、1904年にエミール・ライヒセンリンクが創業した工房です。エミールは、当時流行していた自動車のミニチュアを制作し、工房を軌道に乗せました。その息子エーリッヒが工房を継ぐと、より親しみのある「生誕」や「イースター」などのミニチュア制作を始めます。現在、工房の看板商品にもなっている「花」のミニチュアも、エーリッヒによって生み出されたものです。この「花」のミニチュアを孫娘のギッタがさらに発展させています。ライヒセンリンク工房では、親子で作品を受け継ぎ、守りながら、さらに発展させ現在まで伝えています。
 1933年に創業のエミール・ヘルビッヒ工房は、木彫りのミニチュア制作が特徴的です。グリム童話や動物、絵画など、モチーフは多岐にわたります。作品は全て手彫りで行われており、動物の筋肉なども巧みに表現され、今にも動きだしそうな印象をうけます。ヘルビッヒ工房が大切にしている「手彫りにしかできない表現をする」という理念が、ミニチュアから伝わってきます。

 本展では、エルツ地方のおもちゃのなかでも、ミニチュアを中心に展示します。エルツ地方のミニチュアは、1つ1つ手作業で作られています。そのため、制作にたくさんの時間がかかります。そんなミニチュアが現在まで伝わっているのは、工房の職人たちが代々、作品や技術を大切に守ってきたからでしょう。小さなミニチュアのなかには、工房の想いやこだわりが込められています。ミニチュアがつくる世界を楽しみながら、エルツ地方のおもちゃ工房を知る機会になれば幸いです。

  • 会期

    前期 2025038日(土)2025069日(月)

    後期 20250611日(水)20251013日(月)

    ※前期と後期で一部展示入替を行います

  • 開館時間
    【3月~4月】10:00~16:00
    【5月~10月】9:30~17:00
    ※4/26(土)~4/30(水)は9:30~17:00
    ※最終入館は閉館の30分前
  • 休館日
    火曜日 ※GW期間中の4月29日、5月6日は開館(5月7日は閉館)、7月~9月は無休
  • 入場料金

    【エルツおもちゃ博物館・軽井沢単館の場合】

    大人 800円 中高生 550円 小学生 400円 

    【軽井沢絵本の森美術館/ピクチャレスク・ガーデンとの2館共通セット券の場合】

    大人 1,500円 中高生 1,000円 小学生 700円 

※小学生未満無料

※小学生以下のご入館には保護者の同伴が必要です

※障がい者割引あり